One s death -the last sword-
「この本に記されているラ・サズリック王国のレディック・ラ・アンサーだ…」
「嘘だ」
信じたくなかった。
俺は今まで騙されていたのか?
「嘘だ」
呟く事しかできなかった。
その事を、信じる事ができなかった。
「嘘だろ?…レベッカ」
俺の見えない頭上で、レベッカはどんな顔をしているのだろうか?
意外と骨ばった手を強く握りしめると、肩から力が抜けていく。
俺は、足に力をこめて走り出した。
口から本能的に「嘘だ」ともらす。
まだ、ロアとセアの笑い声が響いていた。
長い廊下と淡い光の差す窓際を全速力で走ると、従者が頭を下げる。
俺が全て事実を知ったと聞いたら、こいつ達はどんた態度をとるのだろう。
多分、敵にまわるのだろう。
向かう先は、ラーバン王の私室だ。嘘だ、と言ってもらえる微かな望み。
震える腕を精一杯上げて、歯をくいしばる。
風を感じながら、走った。
事実を曲げる事のできる、真実を見つけに。
俺は、ずっと騙されていた。
でも多分、俺のどこかでこうなる事は決まっていたのかもしれない。
全て、決まっていたのかもしれない。
体で覚えた道を辿っていくと、やがて他に道のない装飾過多な部屋の扉につきあたった。
「嘘だ」
信じたくなかった。
俺は今まで騙されていたのか?
「嘘だ」
呟く事しかできなかった。
その事を、信じる事ができなかった。
「嘘だろ?…レベッカ」
俺の見えない頭上で、レベッカはどんな顔をしているのだろうか?
意外と骨ばった手を強く握りしめると、肩から力が抜けていく。
俺は、足に力をこめて走り出した。
口から本能的に「嘘だ」ともらす。
まだ、ロアとセアの笑い声が響いていた。
長い廊下と淡い光の差す窓際を全速力で走ると、従者が頭を下げる。
俺が全て事実を知ったと聞いたら、こいつ達はどんた態度をとるのだろう。
多分、敵にまわるのだろう。
向かう先は、ラーバン王の私室だ。嘘だ、と言ってもらえる微かな望み。
震える腕を精一杯上げて、歯をくいしばる。
風を感じながら、走った。
事実を曲げる事のできる、真実を見つけに。
俺は、ずっと騙されていた。
でも多分、俺のどこかでこうなる事は決まっていたのかもしれない。
全て、決まっていたのかもしれない。
体で覚えた道を辿っていくと、やがて他に道のない装飾過多な部屋の扉につきあたった。