One s death -the last sword-
はっきり言って、カスクライ王国の『キャシュリッツ・ア・ラーベール』城よりも、大きくて綺麗だった。
白を基調にした城は、そこから見える王都の雰囲気に合っている。
そしてそこには、追い求めてきたものもあった。
「…薔薇園…」
城を見渡していると、俺の目に入ってきたものは『薔薇』だった。
色々な色や種類の薔薇が、見事に咲き誇っている。
…それは、夢で見たラ・サズリック王国そのもの。
「これは予想してませんでした」
「…これが俺に見せたいもんじゃないの?」
レベッカが微笑んで指差したその先には、目を疑うような景色が広がっていた。
真上にきた太陽が今まで気付かなかった時計台に反射して、王都を照らしている。
そして通りの煉瓦の隙間に光が入りこみ、何本もの直線が永遠に続いていた。
「実はイチかバチかだったんです。この時間に間に合うかも微妙だったし、昔のようにはいかなかったかもしれないし」
「…昔と一緒なの?」
「大体は。ここから見える景色は、ほとんど一緒です」
太陽に向かうように、永遠に続いている光の直線。
まるでおとぎ話に出てきそうな、景色。
―だけど。
「レベッカ…」
「はい」
「こんなの見たら、忘れられないじゃないか」
白を基調にした城は、そこから見える王都の雰囲気に合っている。
そしてそこには、追い求めてきたものもあった。
「…薔薇園…」
城を見渡していると、俺の目に入ってきたものは『薔薇』だった。
色々な色や種類の薔薇が、見事に咲き誇っている。
…それは、夢で見たラ・サズリック王国そのもの。
「これは予想してませんでした」
「…これが俺に見せたいもんじゃないの?」
レベッカが微笑んで指差したその先には、目を疑うような景色が広がっていた。
真上にきた太陽が今まで気付かなかった時計台に反射して、王都を照らしている。
そして通りの煉瓦の隙間に光が入りこみ、何本もの直線が永遠に続いていた。
「実はイチかバチかだったんです。この時間に間に合うかも微妙だったし、昔のようにはいかなかったかもしれないし」
「…昔と一緒なの?」
「大体は。ここから見える景色は、ほとんど一緒です」
太陽に向かうように、永遠に続いている光の直線。
まるでおとぎ話に出てきそうな、景色。
―だけど。
「レベッカ…」
「はい」
「こんなの見たら、忘れられないじゃないか」