One s death -the last sword-
輝くような笑顔で、簡単に言えば『出ていけ』という内容を言う。
どうして人間は、いつもいつもまわりくどい言い方をするのだろうか?
まぁ、自分もその中の1人なのだが。
「……しーんどーい」
『もういいよ。ありがとう』
イコール
『もういいからどっか行け』
に、変換してしまう。
誰もが心の奥底で感じていると、思いたいものだ。
また再びドアがノックされた。
そして再び返事しないでいると、今度は足でノックしてくる。
…ちょーっとノックじゃなくなってきたぞ。
ザスクートは急いで立ち上がり、ドアを急いで開ける。
そこには、頬を痙攣させているラーバン王がいた。
「……ラーバン王、ご機嫌麗しゅう…」
「………すまんな、ザスクート。 だが生憎俺は貴婦人ではなく、れっきとした男なのだが?」
ご機嫌麗しくない。
椅子に王を座らせ、口をつけてない茶を飲ませてみる。
多分、丁度いい温度だろう。
成程、こういう使い方だったのか。
「さて、どうしたんですか?」
さりげなく聞いてみるが、脳内変換は既に始まっている。
イコール
『さっさと用件言って帰れよ』
ラーバン王は、金色の髪の毛を指先に巻き付ける。
この頃のお気に入り行動第2位。
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