2005


彼女は自分の席の前に座っている女子と仲がいいらしく、休憩時間によく遊びに来ていた


さらさらのロングヘアーにキラキラした目

笑った時に見える八重歯

華奢な身体にちょっと大きめなブレザー

しゃべる時にコロコロ変わる表情や大袈裟な身振り手振りが見ていて飽きなかった


最初は「元気な子だな」程度の印象だったのになぜか気になって、気がつけば彼女の事ばかり考えるようになってた

廊下を歩く時や集会の時、無意識に彼女の姿を探している自分に気づいて

「あ、これが恋なのか」

と自覚した



15歳の春、僕はクラスも名前も知らない彼女に恋をした


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