再会は魔法のような時を刻む～イケメンドクターの溺愛診察～

なのにこの私がフラれるなんて、しかも、あんな低レベルな女に。


有り得ないわ。


だんだん悔しさが込み上げてくる。


憎しみさえ湧いて。


『お父様！お見合いなんて今はしたくないの。お父様から瑞先生に話してよ。私のことが大切なら、お願い！』


『真菜。お前は少し自信過剰なところがある。もちろん、自信を持つことは大事だが、医師という者は謙虚であることも必要なんだ。患者にとって医師がどうあるべきか…お前だってわかってるはずだろう。子どもの頃のお前は、病気の人をたくさん救いたいって、そう言ってたじゃないか』


『子どもの頃のことなんて忘れたわ。大切なのは今でしょ？いったい、お父様はどっちの味方なの？私が可愛くないの？』


お父様ひどいわ。


『真菜、もう少し冷静になりなさい。菅原先生は、この病院に必要な内科医だ。とても優秀で、謙虚で、誠実な素晴らしい医師だ。だからこそ、私は彼をうちに引き抜いた。彼も患者のために、医師としてステップアップ出来るならと、ここに来ることを決めてくれたんだ。そんな彼に大切な人がいるなら、可哀想だが真菜にはチャンスはない』