再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
2人で笑ってるこの感じ…何だか好き。


『…でも、嬉しい…ありがとう、瑞』


『ああ。ずっと一緒にいような』


『…うん、いる。ずっと一緒に…いたい』


キャンドルの光は、あと数日間、このまましばらく消えずに輝き続ける。


その輝きは、訪れる全ての人々の心を癒してくれるに違いない。


私達は、プロポーズの余韻を残したまま、しばらくその光景を眺め、そして、近くの温泉旅館に向かった。


ついてすぐに浸かった源泉掛け流しのお湯は、ポカポカして最高に気持ちよかった。


十分温まって部屋に戻ったら、瑞は先に帰っていた。


『気持ち良かったね、温泉』


『そうだな…』


瑞?


ちょっと、ソワソワしてる?


『どうかした?』


『…愛莉、お前に渡したいものがある』


『え、何?』


さっき指輪もらったのに…


瑞は、隣の部屋に何かを取りに行って、すぐに戻った。


『はい、これ』


『…嘘…本当に?』


私の前に出されたのは、綺麗にラッピングされた赤い薔薇の花束だった。
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