再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『何ですか、僕には大人の男は無理みたいな言い方ですね』


少しすねたように口を尖らせる。


『そうじゃないけど、みんなそれぞれ自分のキャラみたいなのがあるし…ね。賢人君には、そのままの癒しキャラでいて欲しいし。無理に変える必要はないと思ったから』


瑞は…


ずいぶん変わってしまったけど…


『でも、愛莉さんはあんな感じの男性が好きなのかなって…やっぱり、愛莉さんには認めてもらいたいですしね。いろんな意味で…』


『え?』


『あ、いやいや、何でもないです。すみません、仕事しましょう』


賢人君は、何だか慌てて手を動かした。


『あ、うん。そうだね』


2人とも黙って、ちょっと気まずい空気が流れる。


何なんだろう、これは…?


私って、本当にこういう時に何を言えばいいのかわからなくて困る。


それから、私達はしばらく仕事に集中して、最後に内科に向かった。


さっきまでいた患者さんもいなくなり、フロアは静かだった。


そこで作業をして、だいたい終わりかけた時、少し離れたところから声が聞こえた。
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