再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
この少し低めの甘い声…


間違いない、瑞だ。


振り返るとやっぱりそこに立っていた。


うわ…


どうしよう…


会うのは今日で3回目。


嘘、また勝手に鼓動が激しくなる。


『あのね、先生。何だか熱っぽいの。ちょっと触ってみて~』


瑞の体にしがみついて、甘えるように話してる女性。


パジャマ姿だから、きっとここに入院してる患者さんだろう。


少し年齢が高めのご婦人だ。


『高木さん。さっき検温しましたよね。熱はありませんでしたよ。大丈夫ですから病室に戻りましょう』


瑞はそう言って患者さんをなだめた。


『でも先生…やっぱりおでこが熱いの。お願いだから、触って、ちゃんと診てちょうだいよ』


『高木さん、菅原先生はお忙しいんですよ。私と一緒に病室に戻りましょうね』


看護師さんが、優しく語りかけるように言った。


『嫌だよ。私は菅原先生にお願いしてるんだから。あんたとは帰りたくないよ』
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