再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
看護師さんの顔がひきつる。


『高木さん、看護師さんを困らせないで下さいね。わかりました。じゃあ、もう一度だけ、熱、測ってみましょう』


瑞はその患者さんのおでこに優しく手を当て、それと同時に私達に気づいて軽く会釈をしてくれた。


私も賢人君も、少し離れたところから頭を下げた。


おでこから手を離し、背の高い瑞が腰を曲げて、その患者さんの顔を覗きこんだ。


『大丈夫。本当に熱はありませんから。とにかく、部屋に戻ってゆっくり休んで下さいね。これは医師としてのアドバイスですよ』


まるで小さな子どもに言い聞かせるような優しい口調。


瑞がこんな風に人に語りかけてる姿は初めて見る。


『菅原先生、ありがとうね。あなたがこの病院に来てくれて本当に良かったわ。また診てちょうだいね。お願いだから』


『もちろんですよ。そのために私達がいるんですから。つらい時は何でも言って下さい』
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