再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『お医者さんは私の何倍も大変なんだから。勉強頑張ってね。あ、ベランダにいろいろ置いちゃうけど、プランターとかは、私が出て行く時にちゃんと片付けるから心配しないで』


そう言った瞬間、瑞の顔色が変わった。


『愛莉…出て行くとか…そんなこと言うな』


『えっ…』


『愛莉は、ここにいるのが嫌?』


『…そんなことないよ。嫌なわけない』


『だったら…出て行くとか…言うな』


そんな真面目な顔してたら、ちょっと怖いよ。


『でも、この先は…やっぱり、どうなるのか本当にわからないし』


今、そんなことを言う必要があるのかわからないのに、思わず口にしてしまった。


『…愛莉は、自分に自信がないって言う。だから、俺とは釣り合わないって。でも、俺だって決して自分に自信があるわけじゃない。俺は…ただ愛莉が好きなんだ。ずっとお前の側にいたい…それだけなんだ』
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