離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
梓が玉の輿狙い?
他の女性は挙って、俺に媚びて玉の輿を狙っていたが、梓は全くそれがなかった。
謙虚と言うか無欲と言うか…
だから、俺は彼女に惹かれたのかもしれない。

「彼女のコト、色々と調べたの…そうしたら、彼女の元カレは『帝商フーズ』の神戸副社長のご子息だったのよ」

俺は言葉を失い、神戸先輩を見た梓の挙動不審な態度に納得した。

梓の元カレが神戸先輩。
そして、彼女の初めての相手。

「黙ってないで…何か言ってよ。雅樹さん」

「…ありがとう。美波里さん」

「はぁ?」

「梓の元カレ情報に感謝する…じゃ俺はこれで帰る…」

「雅樹さん!?」

「…貴方方には大変お世話になっていますが…俺は梓と離婚するキモチは全くありません。銀行は俺達企業に融資してなんぼの世界…そっちがその気なら…こっちだって考えます。そう頭取にお伝えください…」

俺は挑戦的な言葉を吐き、退席した。
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