離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「只今」と帰宅するとピンク色のモコモコパジャマの梓が迎える。

「お帰りなさい。早かったんですね」

「まぁな」

「梓は何を食べたんだ?」

「あ…『高屋エルネ』で買ったロコモコ弁当です」

「へぇー…」

「雅樹さんは?」

「俺は砂を食べた」

「えっ?砂ですか?」

「それよりも梓に訊きたいコトがある。此処に座ってくれ」

「何ですか?」

「何って…いいから…座って」

俺は梓をソファに座らせた。
そして、彼女の斜め前のソファ椅子に座った。

「梓は俺に何か隠してないか?」

「何を?」

「何って…神戸先輩のコトだ…世良だって知ってるじゃないか…神戸先輩が君の元カレだって」

「あ・・・」

梓は口許を手で押さえる。

「隠してるつもりはなかったんです。
私の元カレだって言えば…神戸さんと雅樹さんの仲が拗れる気がして」

「そうだな…確かに俺は神戸先輩に嫉妬するかも」

「だから…でも、今は何もありませんから…」

「あったら、それは浮気だよ…梓」

「ですね…」

「じゃ今夜も一緒にお風呂入ってくれる?」

「私、さっき入りました…」

「・・・じゃ今夜も梓を食べさせて…それで帳消しにする」

「分かりました…」

「じゃ俺はお風呂に入る…」

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