離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
私と雅樹さんの赤ちゃんは?
雅樹さんは無事なの?

私は自分のコトよりも二人の身を按じた。
一つでも欠ければ完成しないパズルのピース。
そのピースの一つ一つが幸せの証。
私は祈った。
お父さんとお母さんの時のように置いていかないでと…
二人が死んでるなら、私も共に連れて行って欲しい。

一人置いていかれる寂しさと切なさはもう二度と味わいたくない。

お願いだから・・・一人にしないで・・・

孤独が何よりも怖かった。



私が大きく瞳を開くと白い閃光が飛び込む。

「槇村先生を呼んできて」

看護師の声が鼓膜に届く。
その名前に反応した。ここは東亜医科大付属病院。
―――私は生きていた・・・








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