離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
美しい花
「雅樹はいつ意識を戻すか分からない…植物状態の雅樹をそのままの状態で長く生存させるには看護が必要だ。
チューブを使った栄養、水分の補給…下の世話だってしないといけない。
そんな介護のようなコトを永遠に続けなくてはいけないんだぞ。君は…」

突然、社長の言葉で突きつけられた厳しい現実。
私は言葉が出なかった。

「それが現実だ…悪いコトは言わない。離婚しても…私達は何も言わない。寧ろ、その方がいいと思っているんだ…」

高屋社長は私の破った離婚届を拾い上げた。

「私達は君に幸せになって貰いたいと願っているんだ。少し考えてくれ…」

こんなにも手は温かいのに…

彼は静かに眠り続ける。
まるで、眠りの森の姫のように。


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