離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
私はいつものように彼に雅の近況を語り続けた。

「来年…雅を幼稚園に入園させようと思うんだけど…何処がいい?」
って彼に訊いても返事はないんだけど。
一応訊いて来た。

「パパ・・・ねんね」

私の膝の上でお気に入りのプラレールを弄りながら雅は片言で呟く。

「そうだね…パパはずっとねんねしてるよ…」

「パパ・・・おきた・・・」

「!?」

私は雅の言葉に驚き、雅樹さんの顔を見た。

彼の切れ長の瞳が開いていた。

でも、反応は薄いけど、確かに開いていた。

私は慌ててナースコールを押す。


彼はナースコールのブザーの音にも反応し、首を動かす。
そして、私達をおぼろげに見つめた。

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