離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「俺は君のカラダを傷だらけにしたんだね…」

「何を言ってるんですか…雅樹さんの方が傷だらけでしょ?私と雅を救う為に…」

私は不知火さんの話を思い出し、瞳に涙を溢れた。

「梓…」

彼が顔を上げて私の頬に触れ、指で瞳の涙を拭う。

「折角の夜なのに…泣くなよ…」

「雅樹さんが泣かしているんですよ…事故の話はしないでください…」

「・・・」
彼は立ち上がった。
私の前に出来る大きな影。

私はその幻ではないその影をずっと求めていた。

そして…二年の月日が流れ、彼は目覚めた。

私はその影が幻ではないと確かめるようにギュッと抱き締める。

彼も私のカラダに両手を回し、ギュッと抱き締めてくれた。

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