離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
銀座にある『高屋』本店。

彼が仕事に復帰。私も秘書として仕事に復帰した。

「これが今日のスケジュールです。副社長」

私は雅樹さんにタブレット端末を渡す。

「サンキュー…」

事故の後遺症で、彼は軽度の高次脳機能障害を負っていた。
その影響でカラダがとても疲れやすく、無理が出来なかった。以前なら、ワーカーホリックに仕事をしていた彼だけど。
自分のカラダの調子に合わせ、仕事をこなしていた。

雅樹さんにしてみれば、とてもそれが口惜しいらしい。

「昔はもっとスケジュール詰めていたのに…何だか・・・空白が多いな…」

「・・・それは仕方がないですよ」

「仕方がないか…」

雅樹さんは軽く溜息を吐き、私にタブレットを返す。

「副社長…」

「梓、コーヒーを頼む」

「承知しました」

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