離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
私は給湯室に消え、嘆息した。
「・・・今日の副社長…少しご機嫌斜めだね…」

世良さんも給湯室に入って来た。

「仕方ないですよ…仕事が趣味みたいな人だったから…」

「仕事が趣味か…考えて見れば、そうだね…副社長は…」

世良さんは給湯室の向こうに居る雅樹さんを見つめる。

「大好きだったワインも余り飲めないし…薬漬けだから…」

彼は私と雅には何も言わないけど、事故後の自分の状態に苦悩していた。以前のようにバリバリと仕事の出来る自分には戻れないんだと…。

見た目だけでは分からない障害。
その障害が余計に彼を追い詰めていた。


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