離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
二人で雅の寝顔を見つめる。

「寝顔は天使なのに…起きると悪魔だな…」

「男の子はやんちゃで動きが激しいから…」

「・・・そうだな…」

雅樹さんはスヤスヤと眠る雅の頬を指で突っつく。

「・・・梓に世話ばかり掛けてるな…俺はろくに子供一人も見れない…」

雅樹さんは眉にシワを寄せて上唇を噛む。
何かを考えてる時の仕草だけど。今はキモチが落ち込んだ時に良くその仕草を見せる。


「・・・梓、君の心配増えるかもしれないけど…何だか最近味がわからないし、色の識別も難しいんだ…」

「えっ?」

「・・・ゴメン…」

「ううん…言ってくれてありがとう…雅樹さん。すぐに伊集院先生に相談しないと」

「・・・薬増えるのかな?」

「それは伊集院生先生に相談しないと分からない」

「それもそうだな…」

「夜は遅いし、そろそろ寝ないと…」

「何言ってんだ?これからがオトナの時間だぞ。梓」

彼の切れ長の瞳に妖しい光が見える。

「オトナの時間かもしれないけど…」

「ダメか?」

「ダメじゃないけど…」





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