離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「それよりも・・・あの犬がボブですか?」

「んっ?あ…」

副社長はローボードに置いていたボブの写真を目ざとく見つける。

「ボブはゴールデンレトリバーだったんですね…」

「まぁな…両親を亡くし、俺達に引き取られた当時の梓は泣いてばかりでな…二人で話合って…梓を元気づける為に知り合いから仔犬を一匹貰ったんだ…それがボブだ…なぁ?梓」

「あ、うん…」

「そうだったのか…」

「よく見れば…副社長…ボブに似てるわね…」

「伯母さん!?犬と人間が似てるなんてあり得ないって…」

「似てるじゃない!!賢そうで顎のラインがスーッとした所が…」

副社長はクスクスとまた笑い出した。

「そうか…俺はボブに似てるのか…だから…梓は…」

笑いを混じらせ、あの夜の私の行動を思い出していた。

「もおっ~」

< 29 / 202 >

この作品をシェア

pagetop