離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「・・・ま、雅樹さん!!?」

私は彼の口移しのワインに抗議する。

「全然足りなかったようだな…もう一回飲ませてあげようか?」

「結構です…」

私は木製のチェアに腰を下ろし、ケータリングのマルゲリータを摘まんだ。

「美味しい…」

「首許…濡れてる…これで拭けよ…梓」

彼は私に持っていたタオルハンカチを渡した。

「あ…これぐらい大丈夫ですよ…」

「まぁ、此処に置いとくよ」

彼は私の手許にハンカチを置いて、腰を下ろした。
そして、私と同じマルゲリータを摘まむ。

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