離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「本当に申し訳御座いません」

「じゃ今直ぐ…俺に梓を返してくれ」

「そう言われても…梓は…」

「…俺の方が梓とは付き合いが長いんだ…二年そこらで梓の何がわかるんだ?一番梓を愛してるのは俺だぞ!!」
大切にされてると思っていたが、まさか愛されてるとは思いもよらなかった。
「梓君と彼は従兄だよな?」

「はい…」

「言っておくが、近親相姦じゃないからな…従兄同士は法律上結婚もできる」

「辰希さん!?私の愛してるのは雅樹さんで・・・辰希さんのコトは…」

「・・・何で?結婚を急いだ?妊娠したのか?梓」

「それは違います…」

雅樹さんは完全に辰希さんの迫力に押され、押し黙ってしまった。
二人の間は私のせいで拗れ、辰希さんに仕事を頼める状態ではなかった。


雅樹さんが用意したワインボトルでとりあえず乾杯を試みる。

でも、辰希さんは雅樹さんを完全無視して、私のグラスにだけ乾杯して、飲み干した。

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