離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「梓から一応訊いたけど…俺は忙しいんだ…そっちの穴埋めと言われてもね…」

辰希さんは運ばれて来た前菜を食しながら、不機嫌に眉を歪め、嫌悪感を示した。

「辰希さん…名前だけでも貸してくれたら、何とかなります。カリスマバイヤーのお墨付きなら、セレブの人達も納得して商品を手に取るコトが出来るから…」

私は懸命に辰希さんの説得を尽くした。

でも、辰希さんの返事はノー。

「辰希さん…」
二人にして大丈夫だろうかと心配しながらも作戦の練り直しをしようと御手洗いに足を運んだ。




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