離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
「雅樹だって…結婚したんだから…過去のコトは忘れて…これからのコトを考えなさい」

「そう言われても…簡単には忘れられない…」

彼はそう吐き捨て、知佳さんから顔を反らした。
幼かった彼にとって両親の離婚は鮮烈な想い出なのかも。

目の前のコーヒーポットから吹き上がった湯気は天井に立ち昇って、ゆっくりと周りに拡がっていく。

「どうぞ」

私のオーダーしたカフェラテの先に出来上がった。

「ハートだ…」


クレマとスチームの織りなす遊び心のあるハートがいっぱい描かれたラテアート。

「幸せのカフェラテよ…」

「見て見て、雅樹さん」

「んっ?」

私は彼にもラテアートを見せる。

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