離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花～

「雅樹、新婚生活はどう？楽しい？二人は恋愛結婚なんでしょ？」

「べ、別に…」

雅樹さんの声が照れ隠しで上擦る。

「秘書と言うコトはずっと一日一緒ってコトよね…私達みたいね・・・ねぇー史郎さん」

「そうだな…二人の雰囲気を見てれば…仲睦まじく頑張っていそうですね。坊ちゃま」

「は、羽柴さん！？何処を見てそう思うワケ？」

「雰囲気ですよ…坊ちゃま」

「雰囲気？」

「はい、どうぞ」

雅樹さんのコーヒーも仕上がった。

「飲むのが勿体ない…」

「早く飲めよ…梓」

「どうして？」

「長居すると何を言われるか分かったもんじゃない…」

私は雅樹さんに急かされ、一口飲んだ。

「もっと早く飲めよ…」

「そう、急かさないで下さい…雅樹さん」

「可愛いお嫁さん貰わったわね…雅樹」

雅樹さんは頬を染め、黙ってコーヒーを啜った。