離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花～

店内は忙しく、トラブルの発生もチラホラと目に入った。
しかし、大きなトラブルはなく、何とか閉店時間を迎える。
雅樹さんは先頭に立って最後のお客様を出入口で見送った。


「お疲れ様でした…」

雅樹さんは従業員達に労いの言葉を掛けてバックヤードに続く出入口の方へと歩いて行った。
そして、出入り口の扉を通った直後。
彼は急にその場に蹲った。

「雅樹さん！？」

「副社長！！？」

彼はそのまま気を失い、床に倒れ込んでしまった。

世良さんがスマートフォンを上着のポケットから取り出し、すぐさま救急車を呼んだ。