あいつの隣にいる方法
その後も、委員長がいろいろな人と掛け合って何とか競技決めを進めていた。

黒板には決定事項が次々に書かれていく。

100m走、リレー、騎馬戦にあいつの名前を見つけた。

やっぱり陸部はいろいろと駆り出されるらしい。

チャイムが鳴り、授業の終わりを知らせる。全員がもとの席に戻った。

前の席に座ったあいつはなんだか不機嫌そうだ。

「競技、3つも決まってたね。」

「あいつら、陸部に押し付けとけばいいって思ってるもんな。」

「足、速いのは事実なんだし、ガンバ。」

「俺、短距離マジやりたくないんだけど。」

そこまで話したところで、号令がかかり、授業が終わった。
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