あいつの隣にいる方法
「へぇ~、本当なんだ。」
しどろもどろになり焦り始めたとき、
みっちゃんが急に、あっ、と小さな声を上げ、前方の人に手をふる。
視線の方向をたどると、男子の走り終わった人たちが控えに戻るであろう集団があった。
集団から離れるように山田君とあいつが一緒に歩いている。
「お疲れさま。速かったね。応援してたよ。」
みっちゃんが山田君たちに話しかけ始めた。
「はは、一応陸部の意地?みたいな。」
「お前、流してたくせによく言うよ。」
「ちょ、真斗、ここでなんてこと言うんだよ。」
思わずみっちゃんと顔を見合わせて吹き出してしまった。
みっちゃんと山田君が話し始めた。