あいつの隣にいる方法
「あんなに嫌がってたのに、2位だったじゃん。」
私はあいつに話しかけた。
「まあな。お前は何出るの。」
「綱引き。もうすぐ招集時間だと思う。」
「転ぶなよ。見つけたら笑ってやるけど。」
「そんなドジしないし。」
「わかんねーよ。お前、運動オンチだしな。」
「そこまでじゃないし。」
いつものことだけど、すごくバカにしてくるんだけど。
運動神経が悪いことのは認める。
けど、そこまでひどくはないないもん…多分。
「仲良く話してるところ、悪いんだけど、そろそろ集合場所に行く時間なんだよね。」
「「仲良くないし」」
何でハモるのよ。
同じことを言いたそうな目で、あいつもこっちを見していた。
私たちの様子を見た山田君が笑いながら茶化し始める。
今の会話を聞いても仲のいい人たちの会話とは思えないでしょ。