あいつの隣にいる方法
「まだ競技あるんだよね?」
「最後の騎馬戦だけ。」
「まもなく招集かかるね。」
「そうかもな。お前、どうするの。」
「日陰で休んでるかも?わかんないや。みっちゃん次第かな。」
「そうか。自分のとこに戻るわ。じゃーな。」
「うん。バイバイ。」
みっちゃんがどこにいるか分からない。
控えは混んでいるし、暑い。
どうしようか悩んだが、昼食をとった階段に行くことにした。
午後になっても木陰のままだった。
階段に腰かける。
時折ふく風が心地よい。
グラウンドからはあまりこちらが見えないという穴場でありながら、私の座っている位置からは人がチラチラと見え隠れする。
どっと疲れが出てきて眠くなってきた。
腕に顔をうずめるようにして目を閉じた。