あいつの隣にいる方法
「真斗ってイケメンの扱いなんだね…初めて知った。」
「なに、イケメンの扱いって。まぁ、そうだけど。それすら知らないハナってある意味すごいかも。」
私の学校の情報源のほとんどがみっちゃんだ。
最初は知らないの⁉って驚いてた。今やそれを通り越して、呆れてる。
今だって苦笑いをこぼしている。
チャイムが鳴りみんな自分の席に着きはじめる。
それでも周りと話す人がほとんどだから教室はザワザワしている。
近くにに話せる人がいない私は、しょうがなく小説を読み始める。
読書することは好きなんだ。
高校生になってからは読む量が減っちゃったんだけどね。
それでも本を持ち歩く癖はいまだ健在だ。
本の中には未知の世界があって新しい何かを与えてくれる、そんな気がする。
教室があまりにも騒がしいせいか、気分がそんなに乗らないからか、今は集中できない。