あいつの隣にいる方法
「なんて顔してんの、ハナ」

「みっちゃん。もう解放されてきたんだ。」

「うん。まぁね。接客もやることになった。」

だろうね。去年も接客をやっていてすごく評判が良かった。

可愛いし、人と接するも上手いから、周りの人はみんなやってほしいだろうな。

係ごとに今後の計画を話し合って今日は終わりとなった。

帰りがけにあいつを見つけて話しかけた。

「真斗、なんなのさっきの口パク」

わざと顔をしかめて話しかける。

「え?分かった?」

「分かんなかったけど、顔的に絶対良くないこと言ってたでしょ。」

「分かんなかったのかよ、バカだな。」

相変わらず薄笑いを浮かべながら返してくる。

「それはバカとは言わない。」

「なんていったか教えてあげよっか。『バカ』って言ったんだよ。」

「やっぱりろくなこと言ってないじゃん。」

「いや、こっち見てた時の顔、マジで、バカ面だったから。」

「サイテー」

どちらともなく笑いがこみ上げてきてきた笑いを、こらえきれていない。
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