黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
「美緒がネックレスしてる。いつもアクセサリーはつけないのに、めずらしいね」

 美緒に指をさされ、慌てて自分の胸元を見下ろす。

 そこにあるのは、先週伊尾さんにもらったネックレスだ。

 伊尾さんがどうしてこのネックレスを私にくれたのかはわからないけれど、彼にプレゼントされたものを身に着けるのは、ものすごくドキドキしてうれしかった。

 さすがに仕事中は気恥ずかしくてつけられずにいた。
 だけど、休日ならいいかなと思って、今日はつけてみたのだ。

「わ、私がネックレスをするなんて、変だよね」

 あらためて指摘されると、なんだか恥ずかしくなる。

 慌ててネックレスを服の中にしまう私を見て、恵はくすくすと笑った。

「変じゃないよ。似合ってるから、隠さなくてもいいのに」

 そんな会話をしながら、恥ずかしさを誤魔化すように私はあたりを眺めるふりをする。
 
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