黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
8 恋心と対決
8 恋心と対決
目を開くと、そこは知らない場所だった。
私はゆっくりと息を吐きだしてから、体は動かさず全身の神経を集中して自分の置かれている状況を確認する。
私は後ろ手に手を縛られ、床に寝かされていた。
かなり長い時間その体勢で寝かされていたのか、下になった左半身がしびれて、鈍い痛みを感じた。
私がいるのはロッカーや段ボールがあちこちにおかれた、物置のような雑然とした場所だった。
どうやら自分以外に人はいないようだ。
そう確認して、ゆっくりと体を起こす。
扉はひとつ。
窓はふたつ。
窓からは青い空が見えた。
立ち上がると、右足に痛みを感じた。
「うっ」と顔をしかめ声をもらす。
足首のあたりが赤くなって腫れているように見える。