黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
私が顔色を変えたのを見て、呉林くんは口角を引き上げた。
「あぁ。大学時代、売人を通じてあの子に覚せい剤を売ったのは僕だよ。僕はクスリはやらない主義だけど、売るからには効果や依存性は知っておきたいから、実験台になってもらったんだ」
そんな身勝手な理由で、人の人生をめちゃくちゃにするなんて……。
怒りが体に満ちていく。
「佐原」
伊尾さんが私の名前を呼んだ。
呉林くんの先にいる伊尾さんに目を向けると、『冷静になれ』というように私に目配せをした。
その視線で、頭に血が上っていた自分に気付く。
私ははぁっと息を吐いてから、銃を構え直した。
「私は、静香が覚せい剤を使ってると麻薬取締事務所に相談したのは正しい行動だったと思ってる。後悔なんてしてない」
「そう? でも君に僕を撃てるとは思えないね。だって、君の手も足も、そんなに震えてるじゃないか」
「あぁ。大学時代、売人を通じてあの子に覚せい剤を売ったのは僕だよ。僕はクスリはやらない主義だけど、売るからには効果や依存性は知っておきたいから、実験台になってもらったんだ」
そんな身勝手な理由で、人の人生をめちゃくちゃにするなんて……。
怒りが体に満ちていく。
「佐原」
伊尾さんが私の名前を呼んだ。
呉林くんの先にいる伊尾さんに目を向けると、『冷静になれ』というように私に目配せをした。
その視線で、頭に血が上っていた自分に気付く。
私ははぁっと息を吐いてから、銃を構え直した。
「私は、静香が覚せい剤を使ってると麻薬取締事務所に相談したのは正しい行動だったと思ってる。後悔なんてしてない」
「そう? でも君に僕を撃てるとは思えないね。だって、君の手も足も、そんなに震えてるじゃないか」