黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
 たしかに、東海林さん聞かれたら、『美緒ちゃんになにを言わせてるのよっ!』と太い腕でヘッドロックをかけられそうだ。
 
 ふたりで肩を揺らしてから、自然と目が合った。
 まるで吸い寄せられるように唇が重なる。

「伊尾さん、大好きです……」

 涙声で気持ちを伝えると、伊尾さんが小さく笑ってうなずいてくれた。

「愛してるよ、美緒」

 耳元でささやかれ、私は我慢できず泣き出してしまった。


         


< 212 / 219 >

この作品をシェア

pagetop