黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
『伊尾、佐原。中の様子はどうだ。こっちはずっと外で張っているが、クスリの売人がやってくる気配はない』
外で張り込みをしている仲間からの連絡に、伊尾さんが短く答える。
「こちらも不審な動きはありません」
『そうか。じゃあこれ以上待っても無駄だろうから、今日のところは撤収するぞ』
「了解しました」
伊尾さんがうなずき、こちらに視線を向けた。
「佐原、帰るか」
その言葉に、「そうですね」とうなずく。
「せっかく同窓会だったのに、空振りで残念だったな」
歩きながら話しかけられ、私は苦笑して首を横に振った。
「いえ。同窓会は別に、行きたいわけじゃなかったので」
伊尾さんに抱きしめられた衝撃が強くて、同窓会なんてすっかり忘れていた。
腕や肩には伊尾さんの体温や感触が、まだはっきりと残っていた。
外で張り込みをしている仲間からの連絡に、伊尾さんが短く答える。
「こちらも不審な動きはありません」
『そうか。じゃあこれ以上待っても無駄だろうから、今日のところは撤収するぞ』
「了解しました」
伊尾さんがうなずき、こちらに視線を向けた。
「佐原、帰るか」
その言葉に、「そうですね」とうなずく。
「せっかく同窓会だったのに、空振りで残念だったな」
歩きながら話しかけられ、私は苦笑して首を横に振った。
「いえ。同窓会は別に、行きたいわけじゃなかったので」
伊尾さんに抱きしめられた衝撃が強くて、同窓会なんてすっかり忘れていた。
腕や肩には伊尾さんの体温や感触が、まだはっきりと残っていた。