1線超えたお兄ちゃんとの恋物語

〈side 咲良〉
奏くんからはこうLINEが来た。


『ごめん、今、大量の女子たちに囲まれてるから行けそうにない。』


奏くんが囲まれてるのは嫌だけど場所教えてくれないしいっか。

となるとどこ行こう?

ちら、と中庭をのぞいてみた。

ちょうど見えるしね。

そしたら柚くんと凛の距離が0になっていて慌てて見るのをやめた。

上手くいったんだ2人。


「あっ、咲良ちゃんだ~。」


と誰かが話しかけてきた。


「萌乃ちゃん?」


「うん!あのさ、蓮ってどこにいる?」


「店にいると思うけど……」


「それがいなかったんだ。どこにいるんだろう?」


と萌乃ちゃんが言ったときピロリン、とLINEが鳴った。


『さっきの告白、忘れてね。』


と蓮から来た。

よりによってなんで萌乃ちゃんがいるときに送ったんだろう。


「何て~?」


と私のスマホを見て固まった。


「あの~?」


「蓮、告白したんだ。」


「っあ~、うん。」


「私たち手を組まない?」


「えっ?」


「だから私は蓮が好きだけど蓮は咲良ちゃんが好き。でも咲良ちゃんは彼氏がいる。だから私と咲良ちゃんが手を組んで蓮を惚れさせればいいのよ。」


「そういうことか!いいよ、私、萌乃ちゃんと手を組む!」


「ありがと~。それじゃあ私のLINE置いとくね~。蓮、探しに行ってきま~す。」


「バイバイ~。」


と萌乃ちゃんは蓮を探しに行った。
< 46 / 71 >

この作品をシェア

pagetop