1線超えたお兄ちゃんとの恋物語
4章
「そろそろお母さんたちに付き合ってるの話した方がよくない?」
私が言ったのは寒くなって少し経った12月。
お母さんたちに隠すのが難しくなったので奏くんに言ってみた。
「そうかもしれないね。」
奏くんがそう答えたからお母さんたちに言うことにした。
「お母さん、実は私と奏くん……付き合ってるんだ。」
「そうだったのね……」
あれ?
反対しないのかな?
「反対しないの?」
「咲良、奏汰、実は……本当の兄妹じゃないのよ。」
「「え?」」
「本当はお母さんとお父さん、再婚したの。」
「「え~!」」
「そうだったんだ……」
「だからね、結婚できるわよ。」
「け、結婚……」
考えてなかった。
てかそもそも奏くんと結婚できると思ってなかった。
「したくないの……?」
そう聞いてくる奏くんはズルい。
知ってるくせに。
「け、結婚、したいと思ってるよ……?」
「よかった。したいと思ってるの俺だけだと思った。」
さらっと結婚したいって言ってるしっ……
奏くんには……
「ふっ……顔赤いよ?」
「奏くんのせい!」
敵わないな。