1線超えたお兄ちゃんとの恋物語

〈side 萌乃〉
蘭ちゃんに見送られて蓮の学校に行った。

さすがに別の高校の人が入っていたらびっくりするだろうから校門で待ってることにした。


「あっ、萌乃ちゃん!」


そう言ったのは咲良ちゃん、……と誰か。

多分咲良ちゃんの友達だろう。


「久しぶり~。」


「奏くんと柚くん見なかった?」


咲良ちゃんの彼氏と咲良ちゃんの友達の彼氏……だろう。


「見てないよ~。」


「……って来た!」


そう言って咲良ちゃんは彼氏のところに行った……が。

咲良ちゃんの友達の彼氏はいなかった。


「柚太くんは?」


「急に新ドラマの作成をするらしい。」


「……今日は来てくれると思ったのに……」


そう言う咲良ちゃんの友達は悲しそうで。


「柚くん俳優になったもんね……」


「柚太に自分から会いに行けば?東京でしょ?」


「……うん、会いに行く!」


咲良ちゃんの彼氏が提案するとすぐ元気になった。


「そういえば何で萌乃ちゃんたちは来たの?」


って咲良ちゃんが言って思い出した。

蓮に会いに来たんだった。


「蓮ってまだ帰ってない?」


「たぶん教室にいると思うけど……何で?」


「前のこと謝りたいな~って。」


「そうだったんだ。私たち帰るね。」


「うん。」


と咲良ちゃん、咲良ちゃんの彼氏、咲良ちゃんの友達が帰って行った。
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