誰にも教えてアゲナイ!
「いい加減にしろよっ!もうご飯も作らないし、マリアと龍の面倒も見ないからなっ!」

「私も作らないし、見ないよ」

「樹里はこないだだって、当番をサボったし、その日、百合子と会ってたんだろ?お前が真面目に家事して、世話しろっ!」

「そんなにマジにならないでよっ」

彼は怒って暴走しまくりで、兄妹喧嘩にまで発展した。




「とにかく、俺は百合子んとこに行くからっ。荷物まとめて来るっ」



彼は怒ってマリアちゃんを引き離し、彼の母に渡す。



「大丈夫なの?百合子さん?諒ちゃん来たら邪魔かもしれないけど…」



ギャアギャアと泣くマリアちゃんをなだめながら…



彼のお母さんは…


「よろしくお願いします」



って、頭を下げて来た。



「ふつつかな息子ですが、家事全般出来ますので役には立つハズです。学校の費用等、きちんと入れますので、どうか置いてやって下さい。我々家族も近くに居ますので、何かありましたら、いつでもどうぞ。

諒は未成年ですが、親の同意の元ですから、その点は御心配なく…。

どうぞ18歳になりましたら、婿に迎えてやって下さい」



ちょっ、ちょっと待て。

何か、おかしくないか?

大丈夫か、この両親?



「あ、あの…私達、お付き合いもしてな…」

「用意できた、行こう、百合子っ」
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