【櫻井翔】ただ好きなだけなのに
邪魔していい?
「ごめん!お待たせ!」
「おっせーよ!」
駅前の壁によりかかっていた翔は笑っていた。
時刻は深夜一時。
これからメンバーが待つ居酒屋に向かう。
店に着くまでの道は街灯が少なくて、暗かった。
それに少し歩く。
翔くんは話題を切らさず話しかけてくれていた。
「なんか色気出たんじゃないのぉ?好きな人でもできた?」
そんな他愛無い話を歩きながらしていた。
他愛無い、と、思っていた。
この時は、それが過ちだったなんて思いもしなかった。
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