儚い天使の笑顔には影があって
莉恋たちはプライベートジェット専用の到着口まで全力疾走した。
「セーフだね。まだみたい」
「よかった。危うう遅るーところやったばい」
「あ!着いたみたいですよ」
「ほんとだ!莉都さんに会うの久しぶりすぎて楽しみ」
春陽くんが小学生みたいにはしゃいでる。
春陽くんって精神年齢何歳なんやろ?
まぁ、そんなことどうでもよか。
莉都兄、早う出てきて!
そんなことを考えていると、到着口のドアが開いて、身長の高い人が出てきた。
「莉都兄ー!」
莉恋は勢いよく莉都兄に抱きついた。
莉都兄は莉恋を強う抱きしめ返してくれた。
「久しぶりだね、莉恋。元気だった?てかお前かわいすぎだろ」
「久しかぶり、莉都兄。おかえり」
莉都兄が莉恋の額にキスを落とし、
莉恋も莉都兄の頬にキスを落とした。
「ばり好いとー、莉都兄」
そう言ってニッコリすると、莉都兄のハグの力が強くなる。
しゃすがにちょっと苦しか
「莉都兄、莉恋潰れちゃう」
莉叶が助けてくれてよかった。
あとちょっとで潰れるとこやった。
「あー、ごめん莉恋。莉恋が急にかわいい顔で大好きとか言うからさぁ」
「莉都兄は莉恋のこと好きやなか?」
「好きだよ、大好き。莉恋が世界でいちばん好きだよ。」
「うふふ。ありがとう、莉都兄。莉恋もばい」
莉都兄がクシャッと莉恋の頭を撫でた。