君は私の唯一の光

君へ、ありがとう

【said 洸夜】


あれから家に帰って、いつもと同じルーティーン。


寝る時に、思い出した。




「そういえば、乃々花が松原の親父さんが死んだ的なこと言ってたよな……。」



ベットに寝転がって呟いた言葉に、返事はない。


ただ、記憶を呼び起こしても、中学で松原の親父さんが死んだなんてことは、あり得ないと思う。


乃々花があの場面で嘘を吐くことは、ないだろう。ってなると、松原が意図的に嘘を吐いたってことになる。



「なんのために……?」



またも、当たり前のことながら、返事はない。


明日、松原に聞いてみるか。





にしても…………乃々花とキスしちまった。


はあ……ちょっと反省。焦りすぎだって、俺。でも、後悔はしてないから。



ってか、振られなくて良かった。もう俺、どうしたらいいのかわかんねーし。


乃々花の手術……成功しますように。


成功しなかったら、多分俺死んだような人間になるから。



神様なんて、信じてなかったけど………



お願いします。



乃々花を、治してください。




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