君は私の唯一の光
「洸夜くんが照れてるとこ、初めて見た。」




「あたしも!いつも、『かっこいいね』って言っても、笑顔を見せてくれるだけだったのに!」





「超ラブラブじゃん!」




「付き合って、2か月経ってるとは思えねー。」




「めっちゃお似合い!」






クラスメイトが騒ぐ中、松原が着替えて戻ってきた。





「なんの騒ぎ?」





「今、洸夜の彼女さんが来てたんだよ!」





「……へぇ、乃々花来たんだ。もっとはやく戻ってくればよかった。」






さっきまでの不愉快そうな顔とは打って変わり、目を見開いて驚きの色を見せた松原。






「松原、ありがとな。」




「どういたしまして。」





喫茶でのことに礼を言った。乃々花を店内に入れて、調理場にいた俺を呼んでくれたからな。おかげで、すぐに乃々花の元に行けたんだ。




乃々花の方向音痴が心配で、ちゃんと俺らのクラスにたどり着くのかヒヤヒヤしてたから。松原が、乃々花に気づいてくれてよかった。





「ねぇ、例のアレ。忘れてない?」




「ああ。ちゃんと持ってきた。」




「乃々花の顔が楽しみ。」





松原は、今回の乃々花へのサプライズを手伝ってくれた1人。






「まさか、洸夜が彼女にこういうことができるような人間だとは思ってなかったわ。」






「……どういう意味だよ。」






俺だって、サプライズとか、プレゼント準備したりとか、大好きな彼女のためだったら頑張れるし。






「喜んでくれるよ、きっと。」





「……だといいな。」





乃々花に、この溢れんばかりの想いが届きますように。
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