君は私の唯一の光
「やっとわかった?」
「うん……。これ、誕生日プレゼント?」
「そう。翔さんに聞いておいてよかった。でないと、せっかく彼氏になって初めてのお祝い日なのに、気づかず終わるとこだった。」
「思いっきり忘れてた。洸夜の文化祭が楽しみすぎて……。」
嬉しいことを言ってくれるよな、乃々花は。自分より、周りが第一だもんな。もう、どれだけ俺を惚れさせれば気が済むんだって、文句言いたいくらい。
「開けてもいい?」
「いいよ。」
気に入ってくれるといいな……。
「これ……ネックレス?」
「そ。乃々花の誕生石のトパーズが入ってる。」
トパーズは、『多才の石』とも呼ばれ、適応力や柔軟性を高めるのにいいらしい。これから高校に進学して、社会に慣れるのに必要な能力だから、よりいいと思ったんだ。
いろんな種類があったけど、レッドトパーズというものにした。高かったけど、後悔はない。
「本物?」
「うん、本物のトパーズ。」
これで偽物あげてたらヤバいよな。どんな最低彼氏だよ。
「高くなかった?」
「乃々花が喜んでくれれば、それが1番嬉しい。」
それに、金銭的には全然困ってないんだ。
今、仕事見習い中らしい翔さんに誘われて、俺も桑野グループの仕事を始めた。早めに始めておいた方が、将来的にいいらしい。実際、仕事は楽しいし、給料も少しずつもらえるから、一石二鳥。9月中旬から少しずつ始めたから、もう2か月になるのか。
「……ありがと、洸夜。」
「どういたしまして。」
花火に照らされながら、頬を赤く染めて俺に礼を言う乃々花。久しぶりに見たな、この照れた顔。
「つけてもいい?」
「いいよ。俺がつけてもいい?」
「……お願いします。」
ネックレスをつけるのは、すごく大変でまあまあ手こずったけど、なんとかできた。
「……どう?」
「めっちゃ似合う。かわいすぎ。」
全体的に色素の薄い乃々花の肌に、レッドトパーズは花火の光を受けてキラキラと輝いていた。
「乃々花、俺以外に余所見すんなよ。」
「うん!洸夜も、私以外のこと見ないでよね。」
「見れねーし。」
余裕のある乃々花の後頭部を引き寄せ、唇同士を合わせる。乃々花は、驚いて固まったが、だんだん力が抜けてきた。
「乃々花、ちょっと違うキスしてもいい?」
「違う、キス?」
息が絶え絶えの状態でとろんとした目で俺を見上げる乃々花に、クラッときた。自分で聞いておいたにも関わらず、返事を聞かずに再び唇を合わせた。
「……っ!?」
乃々花が肩を震わせたのにも構わず、舌を絡めた。甘い唇を啄むたびに、乃々花から声が漏れる。そして、その声が余計に俺を高めた。
ようやく離せた時には、乃々花はさらに息を荒くしていた。
「ごめん、我慢できなかった。」
「……だ、大丈夫。」
いつの間には終わっていた花火。教室内にいる俺らには、静かな空気が漂うだけ。
「洸夜、今日は本当にありがと。最高の誕生日になった。」
ストレートに想いをぶつけてくれる乃々花を愛おしく想う。こんなにも好きになれる人は、この先絶対に現れない。
「俺も、人生で1番幸せな日になったかも。」
「言い切らないんだね。」
「だって、乃々花の手術が無事に成功したときも、すごく幸せだったからさ。」
乃々花に負けないくらいストレートな想いをぶつけると、「ありがとう」と満面の笑みを向けてくれた。
「私も幸せ!ネックレス、大切にするね。」
「喜んでもらえて光栄です。」
乃々花のこの笑顔が、永遠に消えないでいてほしい。幸せだと言えるような毎日を送ってほしい。
乃々花が、将来幸せで有りますように。
あわよくば、そんな乃々花の隣に、俺をいさせてください。
「乃々花、大好き。」
「私も、洸夜が世界で1番大好き!」
FIN♡
「うん……。これ、誕生日プレゼント?」
「そう。翔さんに聞いておいてよかった。でないと、せっかく彼氏になって初めてのお祝い日なのに、気づかず終わるとこだった。」
「思いっきり忘れてた。洸夜の文化祭が楽しみすぎて……。」
嬉しいことを言ってくれるよな、乃々花は。自分より、周りが第一だもんな。もう、どれだけ俺を惚れさせれば気が済むんだって、文句言いたいくらい。
「開けてもいい?」
「いいよ。」
気に入ってくれるといいな……。
「これ……ネックレス?」
「そ。乃々花の誕生石のトパーズが入ってる。」
トパーズは、『多才の石』とも呼ばれ、適応力や柔軟性を高めるのにいいらしい。これから高校に進学して、社会に慣れるのに必要な能力だから、よりいいと思ったんだ。
いろんな種類があったけど、レッドトパーズというものにした。高かったけど、後悔はない。
「本物?」
「うん、本物のトパーズ。」
これで偽物あげてたらヤバいよな。どんな最低彼氏だよ。
「高くなかった?」
「乃々花が喜んでくれれば、それが1番嬉しい。」
それに、金銭的には全然困ってないんだ。
今、仕事見習い中らしい翔さんに誘われて、俺も桑野グループの仕事を始めた。早めに始めておいた方が、将来的にいいらしい。実際、仕事は楽しいし、給料も少しずつもらえるから、一石二鳥。9月中旬から少しずつ始めたから、もう2か月になるのか。
「……ありがと、洸夜。」
「どういたしまして。」
花火に照らされながら、頬を赤く染めて俺に礼を言う乃々花。久しぶりに見たな、この照れた顔。
「つけてもいい?」
「いいよ。俺がつけてもいい?」
「……お願いします。」
ネックレスをつけるのは、すごく大変でまあまあ手こずったけど、なんとかできた。
「……どう?」
「めっちゃ似合う。かわいすぎ。」
全体的に色素の薄い乃々花の肌に、レッドトパーズは花火の光を受けてキラキラと輝いていた。
「乃々花、俺以外に余所見すんなよ。」
「うん!洸夜も、私以外のこと見ないでよね。」
「見れねーし。」
余裕のある乃々花の後頭部を引き寄せ、唇同士を合わせる。乃々花は、驚いて固まったが、だんだん力が抜けてきた。
「乃々花、ちょっと違うキスしてもいい?」
「違う、キス?」
息が絶え絶えの状態でとろんとした目で俺を見上げる乃々花に、クラッときた。自分で聞いておいたにも関わらず、返事を聞かずに再び唇を合わせた。
「……っ!?」
乃々花が肩を震わせたのにも構わず、舌を絡めた。甘い唇を啄むたびに、乃々花から声が漏れる。そして、その声が余計に俺を高めた。
ようやく離せた時には、乃々花はさらに息を荒くしていた。
「ごめん、我慢できなかった。」
「……だ、大丈夫。」
いつの間には終わっていた花火。教室内にいる俺らには、静かな空気が漂うだけ。
「洸夜、今日は本当にありがと。最高の誕生日になった。」
ストレートに想いをぶつけてくれる乃々花を愛おしく想う。こんなにも好きになれる人は、この先絶対に現れない。
「俺も、人生で1番幸せな日になったかも。」
「言い切らないんだね。」
「だって、乃々花の手術が無事に成功したときも、すごく幸せだったからさ。」
乃々花に負けないくらいストレートな想いをぶつけると、「ありがとう」と満面の笑みを向けてくれた。
「私も幸せ!ネックレス、大切にするね。」
「喜んでもらえて光栄です。」
乃々花のこの笑顔が、永遠に消えないでいてほしい。幸せだと言えるような毎日を送ってほしい。
乃々花が、将来幸せで有りますように。
あわよくば、そんな乃々花の隣に、俺をいさせてください。
「乃々花、大好き。」
「私も、洸夜が世界で1番大好き!」
FIN♡