―――ファッション―――
凛は自分で書いており、我ながら、ポロポロと涙が零れ落ちた。『佐々木由香の御じい様は私が大学卒業した後、癌で亡くなってしまった。警視総監だった。凛はこの話を書いている内に、泣いてしまった。自分の御じい様はまだ生きているが、この本の―――佐々木由香はこれから、どうなるか?―――そう出版社の支持があった。今、病院に通いながら、薬や血液検査等、レントゲン等、治療をちゃんと受けている。幻聴がまだ聞こえるが、それでも、今では、人々と仲良くしたい。そう思うようになってきており、今、医者と付き合う事になっている。まだまだ病気が完全に治っておらず、一緒には住んでいないが、何れかは、一緒に住もうと思っている。ちゃんとした夫婦になりたい。これは―――佐々木由香の心境だ―――。』
この化身はどうやら、御じい様だったようで、竹内邦博という。竹内邦博は霊能力者でもあり、警察官でもあり、司法書士でもあり、とても色々な仕事をしていた。お坊さんとも友達だった。そのお坊さんも、今は、亡くなっているが、御じい様がなくなった時は、とても悲しかった―――。御葬式の時、かなり泣いてしまい、御じい様も母親が死んでしまった時、かなり泣いていたらしい。
佐々木由香は竹内邦博と会話は余りないが、御ばあ様を大事にしている人であり、ずっと一緒にいられたら―――由香はそう思った。だけど、人の死を覚えたのは、お母様が教えて下さったから。
死んだ人は、戻ってこない。だから、命を大事にする人であり、お母様も生きていてほしかった。
竹内邦博は偉大なる人で、自分も爺ちゃん子であり、由香はとても悲しかった。母親も高校生の時に亡くなり、大学生活も余り楽しくなかった。最初は、自分の事を書く事は嫌だった。自分を追い詰める、そう思ったから―――。だけど、自分は生きていきたい。死にたくない―――。だから、由香は母親と御じい様の、全うに生きろ―――色んな人に、言いたい―――。
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