―――ファッション―――

―――あれから、2人はアラブの店に行った。この恰好をしていると、周りの注目が気になってならない。茶色いワンピースを見せびらかしており、半袖で十分である。夏になり、半袖の人が大半居る。彼女は失礼ながら、周りの人の服装だとか、化粧だとか、髪形だとか、研究していた。自分は一つ縛りにしていたが、ゆるっぅく、巻き髪をアレンジしてもらった。その様子を見た時、『―――御前・・・ワンピース・・・似合っていたんだな・・・ビックらこいたぞ・・・』と言う。凛はぱちくり目を開けると、照れ隠しで、顔を隠してしまった。この宿題で、彼女に会わなければならない。だけど、認めてくれるだろうか。彼女のそれを聞き、『―――御前は・・・何をしたい？これから、何がしたい。アパレル業をやりたいなら、とことんやるしか、無いだろう。』と叱った。その言葉に、彼女はハッと見張ると、以前、御見合いした時の事を、思いだした―――。
『―――お前は・・・良く、頑張っている・・・自信持ちなさい―――。』
そう言っており、彼女はゆっくりと頷くと、『―――自信持てば・・・何だってできる事もある。』と言い、彼女は食事が運ばれていた。凛と正樹は一緒に『―――頂きます・・・』という。
『―――うん・・・美味しいじゃない・・・こんなに、美味しい料理・・・食べたの・・・嫌だ、涙なんかが、出てしまうわ・・・』
凛はボロボロと涙が零れ落ち、心の中の棘がなくなったようで、今迄の、自分の生き方を思い出した。自分は中途半端に物を言う時があり、それが人間でもあるが、重要な話しでは、中途半端にしてはいけない。

―――私・・・変わりたい―――