―――ファッション―――
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―――翌日、ファションで絵を描く授業があり、凛は必至に洋服のデザインをしてみた。授業中、ファッションの専門学校に通っており、その後、大学にも通わねばならん。だけど、デザインは下手くそで、先生に『―――貴方・・・何を描いているの?そんなんじゃ、働くどころか、大学すら、いけなくなるわよ?』と言った。他の生徒たちはその絵を見た途端、『―――何この絵?』と馬鹿にして来た。彼女は―――凛は勢いよく立ち上がると、『―――あんた達みたいに、人を馬鹿にする奴ほど、将来は危ういわ・・・』と、吐き捨てた。その言葉に、彼女は正樹の姿を思い浮かんだ。こんな時、正樹だったら、『―――虐めるな・・・』と、言ってくれるだろう―――。今、一緒に授業を受けており、彼女の姿に、パチパチ、とした。彼女は頬をあけた。
と同じ大学に行って、一緒にファッションショーをやったり、スタイリストも夢である。デザイナーは白いワンピースのつもりで描いたのだが、あんまり綺麗な絵ではない。
どうしようか―――。それに、本当に自分はアパレルで働けるのか、とても不安でもあった。茶色い服が、未だに流行っており、彼女も自分の描いた服を、身に纏っていた。自分の父と母は、2人とも『―――良い、縁談なのに?小さい頃から、決まっていた、縁談だったのに―――。』と投げ言っていた。

―――そうか・・・そうだったんだ・・・

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