―――ファッション―――
―――
―――それから、一週間が経ち、宿題を披露する事になった。彼女は化粧をし、お気に入りのワンピースを着ていた。その姿に、誰もが吃驚していた。凛は『―――これで、どうでしょう―――』と真剣に言った。講師の花村純は吃驚してしまった。
『―――なぁぁに?貴方・・・本気にしてたの?私・・・葉っぱを掛けようと、していただけなのに。』
其の言葉に、彼女はキョトンとしており、凛は目が点になり、周りの友達からは、笑われてしまった。彼女は『―――貴方・・・元気なかったり、不器用だから、葉っぱを掛けようとしたのよ。』と笑って言った。花見純は大笑いしており、クラスのみんなも、馬鹿にしたように笑った―――。
彼女は勢いよく立ち上がると、部屋から出て行ってしまった。凛は泣いており、『―――また・・馬鹿にされた・・・』と、涙が零れ落ちていく。
『―――何で・・・こんなに、馬鹿にされるの??』
彼女は馬鹿にされる事はしていない、筈なのに、どうして、『―――馬鹿にされなければ、ならないの?』と言う。彼女は泣き喚いており、そこには、とある男の人がいた。それは、同じクラスの高橋直哉という、眼鏡をかけた青年がいた。高橋直哉は真面目な顔をすると、彼女の側に、しゃがんだ。直哉はポン、ポン、と頭を撫でると、『―――大丈夫だよ!!!お前の側には、いつだって、俺が居るのに―――。』と笑った。

―――直哉・・・

私――とんでもない間違いをしている―――。



< 29 / 141 >

この作品をシェア

pagetop